- 法人解散の費用は登記3万円+官報3.5万円+税理士5〜15万円で合計10〜25万円が目安
- 手続き期間は最低3ヶ月(官報公告の2ヶ月間が最短制約)、一般的には4〜6ヶ月
- 株主総会の特別決議(議決権の2/3以上)で解散を決定する
- 清算人が債権の回収・債務の弁済・残余財産の分配を行い、清算結了登記で完了
法人解散の流れ — 全体像
法人を畳むには「解散」と「清算」の2段階があります。解散は法人の営業活動を停止すること、清算は債権債務を整理して法人格を消滅させることです。全体の流れは、(1)株主総会で解散決議 → (2)解散登記+清算人登記 → (3)官報公告+債権者への通知 → (4)税務関連の届出 → (5)残余財産の確定と分配 → (6)清算確定申告 → (7)清算結了登記の順です。官報公告期間が2ヶ月以上必要なため、最低でも3ヶ月はかかります。
STEP1: 株主総会の解散決議
法人の解散は株主総会の特別決議で行います。特別決議とは、議決権を行使できる株主の過半数が出席し、出席株主の議決権の2/3以上の賛成が必要な決議です。一人社長の場合は自分一人で決議できます。議事録は登記申請時に必要になるため、日付・出席者・決議内容を正確に記録してください。同じ株主総会で清算人の選任も行います。清算人は通常、代表取締役がそのまま就任します。
- 特別決議: 出席株主の議決権の2/3以上の賛成が必要
- 議事録を作成し保管(登記申請時に添付)
- 清算人の選任も同じ総会で決議
- 解散日(=最終事業年度の末日)を決定
STEP2: 解散登記・清算人登記
解散決議後2週間以内に、法務局に解散登記と清算人選任登記を申請します。申請に必要な書類は、登記申請書、株主総会議事録、清算人の就任承諾書、定款のコピーなどです。登録免許税は解散登記が3万円、清算人登記は9,000円の合計39,000円です。オンライン申請も可能ですが、初めての場合は法務局の窓口に相談すると安心です。
- 申請期限: 解散決議後2週間以内
- 登録免許税: 解散登記3万円 + 清算人登記9,000円 = 39,000円
- 必要書類: 登記申請書、議事録、就任承諾書、定款等
- 法務局のWebサイトで書式をダウンロード可能
STEP3: 官報公告と債権者への通知
解散後、清算人は官報に「債権者に対する公告」を掲載する義務があります(会社法第499条)。公告期間は2ヶ月以上で、この期間内に債権者は債権の申し出を行います。官報掲載費用は約3.5万円で、申込みから掲載までに1〜2週間かかります。官報公告と並行して、把握している債権者には個別に通知を送ります。この通知を怠ると、清算結了後に債権者から責任を追及される可能性があります。
STEP4: 残余財産の分配と清算結了
官報公告期間が満了し、全ての債権を回収し債務を弁済した後、残余財産を確定します。残余財産がある場合は株主に持株比率に応じて分配します。その後、清算確定申告を税務署に提出し(残余財産確定日から1ヶ月以内かつ事業年度終了後2ヶ月以内)、最後に法務局に清算結了登記を行います。清算結了登記の登録免許税は2,000円です。これで法人格は完全に消滅します。
- 残余財産を株主に持株比率で分配
- 清算確定申告: 残余財産確定日から1ヶ月以内に税務署へ
- 清算結了登記: 法務局へ(登録免許税2,000円)
- 登記完了で法人格は消滅
よくある質問
Q. 法人解散は自分でできますか?税理士や司法書士は必要ですか?
A. 登記申請は自分でも可能です。法務局には相談窓口があり、書式のダウンロードもWebで可能です。ただし、税務申告(解散事業年度の確定申告・清算確定申告)は複雑なため、税理士に依頼するのが一般的です。費用は5〜15万円程度です。
Q. 解散から清算結了までの最短期間は?
A. 最短で約3ヶ月です。官報公告期間が2ヶ月以上必要で、その前後に登記手続き・税務申告があるためです。ただし、債権債務の整理に時間がかかる場合はさらに長期間になります。一般的には4〜6ヶ月が目安です。
Q. 債務超過の法人は解散できますか?
A. 債務超過の場合、通常の清算手続きではなく「特別清算」または「破産」の手続きが必要になります。特別清算は裁判所の監督下で行う清算手続きで、債権者の同意を得て債務を圧縮できる場合があります。債務超過の場合は弁護士に相談してください。
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