- 居抜き売却なら原状回復費用が不要になり、さらに売却収入も得られる
- 飲食店の居抜き相場は坪単価5〜20万円。30坪で150〜600万円が目安
- 売却の流れ: オーナー承諾 → 仲介会社に依頼 → 内覧・交渉 → 契約(通常2週間〜2ヶ月)
- 仲介手数料は売却額の10〜15%が一般的。複数社の比較が重要
居抜き売却とは
居抜き売却とは、店舗の内装・設備・什器をそのままの状態で次の借主(買主)に引き渡すことです。通常のテナント退去では内装を全て撤去して原状回復(スケルトン状態に戻す)する必要がありますが、居抜き売却ならその費用がかかりません。さらに、内装や設備の造作物を売却するため、収入を得ることもできます。飲食店・美容室・クリニックなど、内装に多額の投資が必要な業種で特にメリットが大きい手法です。
- 原状回復費用が不要(数十万〜数百万円の節約)
- 造作物の売却収入を得られる
- 退去までの期間を短縮できる場合がある
- 次の借主にとっても開業費用が抑えられるためWin-Win
居抜き売却の流れ
居抜き売却は以下のステップで進みます。まずテナントのオーナー(大家)から居抜きでの退去について承諾を得ます。これが最重要ステップで、オーナーの承諾がなければ居抜き売却はできません。次に、居抜き仲介会社に査定と売却を依頼します。仲介会社が物件情報を掲載し、買い手を募集。内覧・交渉を経て、造作譲渡契約を締結します。契約後は買主とオーナー間で新たな賃貸借契約が結ばれ、引渡しとなります。
- STEP1: オーナーの承諾を得る(居抜き退去の可否を確認)
- STEP2: 居抜き仲介会社に査定を依頼(複数社推奨)
- STEP3: 物件情報の掲載・買い手募集
- STEP4: 内覧対応・条件交渉
- STEP5: 造作譲渡契約の締結
- STEP6: 引渡し・鍵の受け渡し
業種別の居抜き売却相場
居抜きの売却価格は、業種・立地・内装の状態・設備の年数によって大きく異なります。飲食店は最も居抜きの需要が高く、好立地であれば高値がつきやすい業種です。美容室やクリニックも設備に専門性があるため一定の需要があります。一方、一般的なオフィスや物販店舗は内装の汎用性が高い分、造作としての価値は低めです。
- 飲食店: 坪単価5〜20万円(30坪で150〜600万円)
- 美容室: 坪単価5〜15万円(20坪で100〜300万円)
- クリニック: 坪単価5〜20万円(医療機器の状態による)
- 小売店: 坪単価3〜10万円(什器の状態による)
- オフィス: 坪単価2〜8万円(OAフロア・パーティション等)
居抜き売却の注意点
居抜き売却にはいくつかの注意点があります。最も重要なのは、オーナーの承諾が必須という点です。賃貸借契約には「造作買取請求権を放棄する」旨の条項が入っていることが多く、オーナーの承諾なしに勝手に売却することはできません。また、売却期間中も家賃が発生し続けるため、いつまでに買い手が見つからなければスケルトン返しに切り替えるかの期限を設定しておくことも大切です。仲介手数料は売却額の10〜15%が一般的ですが、会社によって異なるため事前に確認しましょう。
- オーナーの承諾がないと居抜き売却はできない
- 売却期間中の家賃は自己負担(通常2週間〜2ヶ月)
- 仲介手数料は売却額の10〜15%
- 設備の故障・不具合は事前に告知する義務がある
- リース機器は売却対象外(リース会社の所有物のため)
よくある質問
Q. 居抜き売却にオーナーの承諾は必ず必要ですか?
A. はい、必ず必要です。テナントの内装・設備はオーナーの不動産の一部として扱われるため、オーナーの承諾なしに第三者に譲渡することはできません。まずオーナーに相談し、居抜き退去の承諾を書面で得てください。
Q. 居抜き仲介会社の選び方を教えてください
A. 業種に特化した仲介会社を選ぶのがポイントです。飲食店専門、美容室専門など、業種ごとに強い仲介会社があります。複数社に査定を依頼し、対応のスピード・査定額・手数料・実績を比較してください。手数料が安くても買い手を見つけられなければ意味がありません。
Q. 居抜きで売れなかった場合はどうなりますか?
A. 買い手が見つからない場合は、通常のスケルトン返し(原状回復)に切り替えます。売却期間が長引くほど家賃がかかるため、「◯週間で売れなければスケルトンに切り替える」という期限を事前に設定しておくのが賢明です。
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