- 飲食店の閉店費用は200〜500万円が相場。20〜30坪の一般的な店舗を想定
- 最大の出費は原状回復費用。重飲食(焼肉・ラーメン)は坪単価8〜15万円と特に高額
- 居抜き売却を活用すれば原状回復費用が0円に。さらに造作売却収入も得られる
- 閉店費用の約4割は準備不足による余計な出費(業界調査より)
飲食店の閉店費用:全体像
飲食店は他の業種と比較して閉店費用が高くなる傾向があります。厨房設備の撤去、排気ダクトの除去、グリストラップの撤去、防水処理の復旧など、飲食店特有の工事が必要になるためです。
中小企業庁の「中小企業白書(2024年版)」によると、宿泊業・飲食サービス業の廃業率は年間5.6%で全業種平均(3.3%)を大きく上回っています。年間約3万店が閉店している計算です。しかし、正しい知識と計画的な準備があれば、閉店費用を大幅に抑えることが可能です。
費用内訳と相場
| 費用項目 | 金額目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 原状回復費用 | 100〜450万円 | 坪単価5〜15万円。重飲食は8〜15万円 |
| 設備撤去・リース解約 | 30〜100万円 | リース残債の一括精算が必要な場合あり |
| 解約違約金 | 賃料3〜6ヶ月分 | 家賃20万円なら60〜120万円 |
| 在庫処分費用 | 15〜50万円 | 食材廃棄、酒類処分(未開封は買取可能) |
| 従業員退職金 | 1人15〜100万円 | 勤続年数により大きく変動 |
| 解雇予告手当 | 1人約25万円 | 30日前通知で不要 |
| その他(看板撤去等) | 15〜40万円 | 税理士報酬、グルメサイト解約含む |
業態別の原状回復費用
飲食店の原状回復費用は、業態によって坪単価が大きく異なります。油煙やにおいが多い業態ほど、費用は高くなります。
| 業態 | 坪単価 | 30坪の場合 |
|---|---|---|
| 焼肉店・焼き鳥店 | 10〜15万円 | 300〜450万円 |
| ラーメン店 | 8〜13万円 | 240〜390万円 |
| 居酒屋 | 6〜10万円 | 180〜300万円 |
| カフェ・バー | 5〜8万円 | 150〜240万円 |
| テイクアウト専門店 | 3〜6万円 | 90〜180万円 |
閉店費用を節約する3つの方法
1. 居抜き売却を最優先で検討する
居抜き売却が成立すれば、原状回復費用がまるごと不要になります。飲食店の居抜き売却相場は坪単価5〜20万円。30坪なら150〜600万円の収入が見込めます。原状回復費用の節約分と合わせると、通常廃業と比較して300〜900万円の差が出ることもあります。
2. 閉店3ヶ月前から計画的に在庫を減らす
食材の仕入れを段階的に縮小し、メニューを絞ることで在庫処分費用を最小限に抑えられます。酒類は未開封であれば買取業者に売却可能。常連客への「閉店セール」も有効です。
3. 中古厨房機器の買取を活用する
業務用冷蔵庫(3〜10万円)、製氷機(2〜5万円)、ガスコンロ(1〜5万円)など、中古厨房機器は意外と買取価格がつきます。複数の買取業者に査定を依頼し、最も高値で買い取ってくれる業者を選びましょう。
閉店時の届出一覧
飲食店を閉店する際は、保健所、消防署、税務署、ハローワーク、労働基準監督署、都道府県税事務所への届出が必要です。届出を怠ると罰則が科される場合もあるため、チェックリストを作成して漏れなく行いましょう。法人の場合は法務局への解散登記も必要です。詳しい手順は飲食店閉店の完全ガイドをご覧ください。
まずは費用を把握しましょう
業種・規模・テナント情報を入力するだけで、廃業にかかる費用の概算が30秒で分かります。居抜き売却やM&Aとの比較も確認できます。